卒業旅行 ドイツ 二日目

3月9日、ドイツ旅行二日目。今日はノイシュバンシュタイン城観光に一日割り当てている。
午前8時50分ミュンヘン発の電車でフュッセンに向かう。昨日は雪がちらついていたが、今日はピーカンの天気である。非常についている。
行きの電車の中では、窓から雪化粧に彩られた広大な畑の風景を横目に、真剣POP-O-MATICに興じる。メンバーは、ocutopus、zane、恵優、私である。結果はocutopus優勝であった。こんなことなら、もっと風景を堪能しておけばよかった。
フュッセン駅から城のふもとまでバスで向かい、その後歩いてホーヘンシュバンガウ、ノイシュバンシュタインの順番で見学した。日本語の音声案内がついて2つの城で17ユーロである。途中、「ニーハオ」とヨーロッパの人に呼びかけられる。メガネ率が高いから中国人に間違えられたのだろう。日本語の挨拶を「ありえなーい」と教えようかと思ったがやめておいた。
ホーヘンシュバンガウはバス停降り場から20分ほど歩いた場所にある。軽い坂道なのだが、なかなか絶景だった。かの人が「見上げる富士もいいが、鉢植え、また路地の花もきれいです」と読み上げていた。しかし、下から見上げる城もいいが、雪山の景色もいいと言いたい。
ホーヘンシュバンガウ城とノイシュバンシュタイン城の見学は、日本語の音声案内が付いて17ユーロだった。チケットを買うときにたずねたのだが、音声案内は基本的に付いてくるらしい。ノイシュバンシュタイン城の方が大きいのだが音声案内の分量はホーヘンシュバンガウ城の方が多かった。ノイシュバンシュタイン城の案内は「え?これで終わり?」という感じだった。城の見学で興味深かったのは階段。上りは王様用階段で登り、下りは使用人用階段で降りたのだが、王様用のが絨毯が敷かれていて広いのに対して、使用人用の階段は狭く木がむき出しの状態だった。生まれは王様、生まれは使用人という時代では、階段一つとっても区別されるのかという、象徴的な感じがした。
ノイシュバンシュタインを見学したあとは馬車に乗る。行きは馬車と同じ道を歩いていたので馬の大きな落し物に悩まされたが、帰りについてはそんな悩みは無用だった。が、本来6人乗りと思われるところに9人詰めさせられたので狭かった。自分は真ん中の席だったのであまり問題なかったが、窓側の席に座っていた人は落とされないように必死だったようだ。
その後、バス停→バス→フュッセン→電車→ミュンヘンの道のりで帰る。晩飯はミュンヘン市内の市庁舎地下のレストランで食べようということになったのだが、Kita-Cが電気屋を見たいということで、レストランに行く途中のSATURNという広告がある大型量販店みたいなところへ行く。入り口を見ると、買わないと出られないような仕組みはなさそうだ。しかし、それで油断して2階へエスカレータで行ったのがまずかった。よくよく見ると降りるエスカレータがない!レジを通らないと階段を下りられない仕組みになっていたのだ。基本的に見て回るだけだった我々は、降りられそうな場所を探したのだがどうやらなさそうだった。その時、Kita-Cは非常口と思わしき扉を発見した。「せっかくだから俺は非常口を選ぶぜ」といわんばかりに、勢いよく扉を開けるKita-C。扉に手をかけるまでは、あのような大惨事が起きようとは我々9人の誰も予想しなかったのだった・・・

ビービービー!!!!

大音量で鳴り響く警告音。鳴り止まない警告音。どこまで行っても聞こえてくる警告音。「わっ、うるせっ!」と日本語で叫ぶKita-C。しかし、ドイツ生まれの警報にその意味が通じるはずもない。Kita-Cを除く我々は、一致団結したかのように他人のふりをしながら、何食わぬ顔でレジの横を通り過ぎ、無事に電気屋を脱出することが出来たのであった。ああ、恐るべしミュンヘンエレクトリックストアー。
晩飯は昨日と同じようなメニューで食べたのでした。明日も楽しみだ。