劇団四季の「アスペクツ・オブ・ラブ」を見てきました

http://www.shiki.gr.jp/applause/aspects/
id:Toshi666が誘ってくれたんだが、id:Toshi666は行けなかった。残念です。。。

ミュージカル自体は素晴らしかった!
ストーリーは展開が早かったので、追っていくのがやや大変なところもあったが、「愛と死」というテーマは明確に描かれていると思う。
終わったあともカーテンコールがしばらくは鳴り止まなかった。それだけの価値はあるミュージカルだと思います。

まぁ、ミュージカルってのは何の脈略もなく歌いだすので、そこを許容しなきゃいけないんだけど(笑)

以下はネタバレ含むので、それをご了承の上でお進みください。


一番の見所はジョージの葬式のシーン。あそこのダンスは凄かった。

で、人物なんだけど、こういう愛の問題がこじれるのって、主人公がヘタレなことが多い*1。この話も主人公のアレックスはヘタレである。
問題としては

  1. 銃でローズの手を撃ったこと
  2. 大人になって戻ってきても、ジョージほどの芸術性や特別なものを身に付けてなかったこと
  3. ジュリエッタと付き合う理由があっさりしすぎ。同年代だから魅かれただけちゃうんかと。

1.は前後の文脈からすると、アレックスが手を撃ったのもやむなしって感じだけど、やっぱり精神的に傷つけるのと、身体的に傷つけるのとでは意味が違うと思うんだよね。身体的な傷ってのは言い訳が出来ないし。
2.が一番ヘタレの象徴。叔父のジョージは絵や詩などの芸術性を身に付けて、そのジョージに愛する人が取られたのだから、自分を磨こうとは思わなかったのだろうか。お前は12年間何をやっていたのかと。それとも劇団四季のバージョンはその部分は主題から外れるとして描かれなかったのかな。
3.はローズの愛娘のジェニーちゃん萌えな俺としては許せん。
色々な理由があって、ジェニーちゃんとは別れるわけだが、それは良い。まぁ、複雑な事情があったしね。
しかし、代わりとしてジュリエッタと付き合うというのが許せん。しかも、ジョージの葬式の夜ってのがなぁ。。。そこまで、積極的に付き合う理由があるかなぁ。ジェニーちゃんが複雑な事情で付き合えないから手近でややこしくないジュリエッタに走ったと言われてもしょうがないんじゃないか。

ジョージの葬式以外では、もっとも印象的だったのはラストのジェニーとローズがアレックスと会話するシーン。夫のジョージを失って悲しみにくれるローズが、アレックスに対して「行かないで」「私を一人にしないで」と訴えかける。結局アレックスはこの約束を破り、ローズの前から消えるわけだが、ジェニーを連れて行かなかった最大の原因はここにあると思う。「私を一人にしないで」というローズのこの言葉。
もし、アレックスがジェニーちゃんを連れていってしまうと、夫を亡くして娘が駆け落ちされてしまうので、ローズが完全に一人取り残されてしまうからね。そういう意味で、ジェニーを連れて行かなかったアレックスの判断は正しいような気がする。
まぁ、でもジュリエッタと行ったという所は相変わらず許せないわけだが(笑)

感想はそんな感じです。