企業と大学の研究スタンスの違い

http://staff.aist.go.jp/h.arai/robotics/jite03.html
ロボットの機構と制御と題してホンダのP2を取り上げて、企業と大学の研究スタンスの違いについて述べられています。よくよく言われていることではありますが、興味深い内容ですね。
大学での研究というのは、教育目的や学問的な貢献が真っ先に求められるため、単なるノウハウに終始するようなことはなかなかやらせてもらえない、もしくはやりたがらないという現実があります。しかし、世の中で実際に使われている製品というのは、基礎的な理論は大学と共通のことをやっていても、その上に乗っかっている企業のノウハウの部分がかなりのウェイトを占めるといってもいいでしょう。
先輩や友人達と話しても、大学の研究室でやっていることは、「実際に使われるものではないので面白くない」という主旨の話を聞きます。周りは開発志向の人間が多かったのはそのせいだろうということは容易に想像が付きます。大学院大学の研究室だと、研究志向の学生が多いので状況は変わりそうですが・・・。自分もかつては開発志向だったんですけど、やはりシステムのみならず「価値を創造できる」という点で研究職になりましたね。俺ってカッコイーー!!
それはさておき、大学時代の研究としては「実際に使われる」という点でも、かなり恵まれてましたね。研究室内ですが、実際に他の人に使ってもらっていたし、デモという形でのお披露目も3回ほどやったし。そういう場を与えてくれた研究室にはホント感謝してます。
話がそれた上に、このコラムの結論ってあまり考えていないんですが、大学の研究室って人の入れ替わりが激しく、ノウハウの継承がきちんと出来ているかどうかなど*1、なかなか難しいものがありますけど、改めて考えてみてもいいんじゃないでしょうかね。

*1:これは自分にも当てはまる