Google Healthについて言っておくか

グーグル、「Google Health」を発表--個人健康記録を集約
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20368434,00.htm

日本じゃこの発表について個人情報を握られることのアレルギー反応が多い感じがする。

けど、レントゲン写真とかCTとかMRIの情報って、患者個人に紐づいているものだから、Googleじゃなくても、誰かがこういうサービスを始めなきゃいけないんじゃないだろうか。


実際、「なんでレントゲン写真を患者本人が持って病院を渡り歩く必要があるのか」「転院したらレントゲンを取り直す必要があるのはなぜか?」って素朴な疑問に対して、専門家の意見は

  • 病院によって使用している検査器具のスペックが異なる
  • 検査技師によって所見が異なるから

とかいかにも専門的なことを言うんだけど、これは余計な仕事を増やしているだけだと思うし、誰にとっても良いことではないのでは、と思う。

まぁ、「研修医ななこ」とか読むと、医者が読影の時に一番必要なスキルは、患者のX線写真を見た時に「どうやらこの人はがんっぽい」って気づくスキルだと思うので、言っていることはわからなくもないけど。

大病院と呼ばれる所じゃ、撮影されたレントゲン写真をjpg経由で独影している所もあるし、患者にとってケースバイケースだと思うけど、そこまで慎重になる必要があるのかな、と思う。

むしろ、パターン認識の観点からすると、レントゲン写真から患者のがんを推定するシステムを構築する時に、症例が集まらないことがリスクであると思う。まぁ、乳がんマンモグラフィ分野ではR2 Technologyなどの一部例があるようだけど、これもアメリカのシステムであって、アジア人に当てはまるかどうかってのは未知数だし。

そういう意味で、産学連携でもなんでも良いので、医者の激務も相まって、レントゲン写真からの自動がん推定システムって社会的なニーズは高いと思いますよ。ということで。