徴兵は教育に役立つか

前田ひろゆきさんのエントリを見て思ったことなんだけれども
http://d.hatena.ne.jp/hiropapa0/20050708
前田ひろゆきさんは徴兵によって規律や道徳や集団組織での行動を学ぶことが出来る。日本もそういうことを考えてもいいんじゃないでしょうか?とおっしゃっている。ちゃんとしたことは前田さんのエントリをちゃんと読んでくださいね。
自分も韓国に旅行して、38度線ツアーや資料館を見たとき、日本と大きく違うということを感じた。一つ、大きく印象に残ったものとして、流れ着いた北朝鮮スパイとされる写真の死体とその携帯品を写したパネルがでかでかと展示してあったことがある。韓国にとっては、北朝鮮の人間がいつ攻めてくるかというのは休戦状態とはいえ切実な問題であり、その対策のために国民に常に注意喚起を促すというのは至極当たり前のことなのだ。日本への対抗意識を日々燃やすことによって、韓国人国民としてのアイデンティティーの意識を芽生えさせるのも重要なことなのである。そうしないと、国がまとまらないし、ましてや戦争なんて出来ないから。
話がそれましたが、前田さんの議論に話を戻すと、確かに徴兵制によってある程度の教育効果を期待することは出来るでしょう。しかし、韓国や中国でネットカフェでゲームのやりすぎで死亡している人達がいるという事情があるのもまた事実です。
つまり、形だけの徴兵制導入だけでは、問題は解決しないのでは、と考えます。確かに、軍隊での経験がその後生きてくることもあると思いますが、それだけではなくもっと重要なものがあるのではないか、と思います。
最近特に憂うのは、パラサイト・シングルニートと呼ばれる仕事をしない人が出てきたことです。国民には勤労の義務がありますが、昔と比べてみんなが積極的に仕事をしなくてはいけないと思わなくなってきたのも事実なんじゃないかと思います。私の興味の主眼は、果たして軍隊の経験を持たせればみんな働くようになるの?という所です。
極端な事例を持ち出して議論するのはちょっとフェアじゃないかも知れませんが、軍隊の経験を持たせればすべてがハッピーとはならない気がします。軍隊経験の何が重要なのか、そこをきっちり見つめた上で経験させないと、ただの徒労に終わってしまうのではないでしょうか。