姑獲鳥の夏

これは凄すぎる。一回は見るべし。
ストーリー的には言うことナシです。まぁ、原作読んでいた人には、はしょられている情報があるのが気になるんだろうけど。。。開始5分の量子力学が出てきた辺りから既に引き込まれていました。面白かったです。
以下、主にキャスティングについて。
あまり文句はないんだけど、強いて言うと阿部寛田中麗奈が気になった。
阿部寛はどうしてもTRICKの印象が強い。というか、阿部はああいう天才的なキャラクターの役どころが多いせいでイメージが強い気がする。田中麗奈は不機嫌そうなキャラクターを演じさせたら日本一なんだけど、昭和27年にふさわしい顔立ちかというとそではない。顔立ち意外は完璧なだけに残念。ちなみに、どうでもいいが田中麗奈仲間由紀絵にしたら完璧にTRICKだと思った。
逆に素晴らしかったのが、堤真一恵俊彰堤真一フライ,ダディ,フライを見続けた後でも全く別人が演じていると錯覚するほどに演技が異なっていた。これぞ役者の真骨頂と言ったところか。恵俊彰はこの作品で新境地を開いたと思っております。出番は少ないんだけどね。
有名なセリフ以外で印象的だったのが、姑獲鳥についての解説。姑獲鳥は死産してしまった女性の無念が実体化したものというが、死んだ人間の無念というのは本当に存在しているわけではなく、この世に生きている人間達が「さぞかし無念であったろう」と勝手に作るものである、という説明。死人は語らないから、死についての説明は生きている人間が後からつけたものであろうというのである。深いです。
で、まぁちょっとだけ内容に触れますが、私自信は関口にかなり感情移入して見てしまいました。で、ラストの終わり方で関口と赤ん坊が生き残るってのが一番ハッピーだったと思うけど、あの流れだったら関口も飛び降りさせるというダークなラストもありかな、と思ってしまいました。救いが無いんですけどね。
あと、京極堂がいっぺんに真相が語りまくるので、それまで引っ張りすぎという意見もあった。うーん、自分はアレくらいの引っ張り方で、かなり引き付けられましたけれどもね。
オフィシャルブログがあるようなので、トラックバックしてみました。