7月の読書メーター

2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2317ページ
ナイス数:18ナイス

オタサーの姫 〜オタク過密時代の植生学〜オタサーの姫 〜オタク過密時代の植生学〜感想
いい意味で想像を大きく裏切ってくれた本。読書メータのレビュー等々がなければ読もうとは思わなかっただろう。面白いが本筋とは関係ない話は注釈に追いやってくれてるので本文が非常に読みやすく、また(限界はあるだろうが)オタクコミュニティに詳しくない人でもそこそこ読める本になっている。サークルクラッシャーオタサーの姫が別物を指すとは知らなかった。「リケジョは姫か」などタイトルだけで興味をひく考察。女性を囲む時の手積み麻雀の雀卓上での争いや二人羽織の話などは面白かった。次回作「ニコ生の姫」もあればぜひ期待です。
読了日:7月31日 著者:ジャンヤー宇都
情報の強者 (新潮新書)情報の強者 (新潮新書)感想
この著者は「いま世界は」でたまに見るくらいで、専門についても実はよく存じあげないのですがネットのみの情報では危ないというコピーに惹かれて読んでみました。情報弱者(情弱)という言葉は好きではないのですが…情報は何を捨てるかが大事でSNSのタイムラインだけにニュースを頼るのは危ないってあたりは同意します。紙の資料も実は不要ってのも同意します。が、情報の出し方については千差万別だと思うのであまり参考にならないと思います。あと2016年にHTMLの装飾をFONTタグでやると書いてあるのは関心しませんなぁ…
読了日:7月31日 著者:伊藤洋一
「原因」と「結果」の法則「原因」と「結果」の法則感想
自己啓発本の元祖っていうことで短いし読んでみました。キリスト教的価値観が強い気もしますが内容にはまったくもって異論はないです。著者自体が不運に見舞われた人ってこともあり、自分を鼓舞する意味で書いたのかもしれません。ただ、内容的には「運」について思索した色川武大の「うらおもて人生録」の方が東洋的考えで読みやすいかなぁと思います。
読了日:7月30日 著者:ジェームズアレン
もっと知りたい銀行窓口の向こう側 (扶桑社文庫 し 13-2)もっと知りたい銀行窓口の向こう側 (扶桑社文庫 し 13-2)感想
前作の「銀行窓口の向こう側」が面白かったので読みました。前作同様ナニワ金融道的な融資にまつわる悲喜こもごもや、銀行内の出世レースの話もありましたが、経営者としての立ち居振る舞いでどのように銀行員に見えるのかという視点があったのが勉強になりました(私は経営者ではありませんが)。書いてあるトピックがいつ頃の出来事なのか、またいつ頃雑誌に載った話なのか日付が無いのが唯一残念でした。が、面白い本なのでオススメ。
読了日:7月28日 著者:神保広記
チューブ生姜適量ではなくて1cmがいい人の理系の料理チューブ生姜適量ではなくて1cmがいい人の理系の料理感想
表紙のチューブ1cmってのはちょっと大げさだが、料理のレシピってのは料理の素人が読んで曖昧な部分があるなと思う人には文系理系関係なくオススメしたい本です。薄い味付けから濃い味付けは容易だがその逆は難しいという当たり前のことから、料理のPDCAサイクルを回すというビジネス本みたいな観点まで書いてあります。料理はやってみたいけど続かないという人にもいいんじゃないでしょうか。
読了日:7月26日 著者:五藤隆介
いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学感想
この本読む前までは行動経済学って、人の行動を強引に説明するなんかいい加減な学問だなと正直思ってました。これは具体的事例に基づいて貧困、仕事先延ばし、ダイエット等々の問題を同じフレームワークで説明している本です。この本ではスラックと呼んでいる経済的余裕や病院施設の余裕がいかに重要かという話をしていますが、身近なところで言えば強引な給料天引きの貯蓄などがいかに重要かわかる本です。認知資源とか処理能力の分配という個人的には新しい概念を知ることのできた本でした。
読了日:7月26日 著者:センディル・ムッライナタン,エルダー・シャフィール
すし 天ぷら 蕎麦 うなぎ: 江戸四大名物食の誕生 (ちくま学芸文庫)すし 天ぷら 蕎麦 うなぎ: 江戸四大名物食の誕生 (ちくま学芸文庫)感想
それぞれのトピックだけでも面白いが4つも入っていてお得な1冊。寿司といえば押し寿司だったので、握り寿司って案外最近なのねと思った内容でした。寿司職人に修行が必要かって議論が最近ありましたが、冷凍技術が発達した今だとまあ眉唾かなと思いました。こうして眺めてみると天ぷらに天つゆとか、すしにわさびとか、薬味に対してそばの果たした役割って大きいんだなと感じます。二八そばの語源はそば粉の割合じゃなく2×8=16文の価格であろうと考察している箇所は説得力があります(二六にうめんってのもあったそうです)
読了日:7月20日 著者:飯野亮一
銀行窓口の向こう側 (扶桑社文庫 し 13-1)銀行窓口の向こう側 (扶桑社文庫 し 13-1)感想
まず読み物として面白い。この前に読んだ「大解剖 日本の銀行」という本が日本の銀行の現状を憂う大上段に構えた本だったが、これは対照的である。著者の実話を元に融資をめぐる人間模様の悲喜こもごもが描かれている。また時代背景がよくわかる作りなので、バブル崩壊後の貸し渋りに突入していった銀行の様子もよくわかる。だがいわゆる昭和的な価値観で結論を出してる小話もあるので不快になるものもあるかもしれない。それに目をつぶっても読む価値はあると思う。なお、P279の歌手のエピソードは元銀行マンの小椋佳のことだと思われる。
読了日:7月12日 著者:神保広記
熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教 (文春新書)熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教 (文春新書)感想
保守、リベラル、ネオコン福音派ティーパーティーの由来といった、なんとなく知ってはいるがはっきりとした定義がわからなかった言葉がちゃんと説明されていたので個人的には読みやすかった。アメリカ的な愛国心、平等、偉大なアメリカといった言葉が日本人的な感覚とはかなり違うなという印象でした。しかし読後の疑問としては、現在のトランプ旋風が宗教票とあまり結びつかないな、という気もしました。時期的に難しい話題ではあるとは思いますが…専門ではないのでこの分析がどの程度のものなのかわかりませんが面白かったです。
読了日:7月6日 著者:松本佐保
センサーでなんでもできる おもしろまじめ電子工作センサーでなんでもできる おもしろまじめ電子工作感想
結構前提としている知識は多く、C/C++PHPJavaScriptの知識が必要。要は「ソフトウェアは自信あるけど電子工作はやりたいけどできてないな…」って人向けの本です。最近はハンダ付けが完全に不要で回路作れるってのは知りませんでした。暑くなったらクーラーの電源入れるってのは自分でも実用性がありそうだったので機会があれば挑戦したいです。
読了日:7月3日 著者:

読書メーター