企業で研究するということ

研究職と書いたついでに思ったことを書きます。今回はめちゃくちゃ取りとめがないので、興味がない人は読み飛ばしてください。
私は大学院で修士を取って今のところに勤めているわけですが、研究テーマが嫌で研究室を飛び出したわけではなく、やっていることはほぼ同じです。ならば、何故企業に勤めたかというと金銭的な都合というのはもちろんありますが、やはり親戚に博士号を取った人間が居ないというのが大きな原因としてあげられるでしょうか。基本的に両親は文系だし、金融機関に勤めていた人が多いです。なので、大学出たら即就職ばりばり稼いで親にお金入れまくれ的な雰囲気になっていたので、博士に行きづらかったと思います。本気で親に頼めば博士に行かせてもらえたとは思いますが、その推薦を決める時点でそれだけの価値を博士に感じていなかったのは確かです。
でも、研究って行為自体には魅力を感じているんだよなぁと思い、なぜかと自分なりに考えてみました。企業に入ってから気づいたこととしては、研究についての話し合いや議論をしている瞬間は、新人でも対等の立場で話ができるということ。以前から思っていたこととしては、研究室に入る以前にアプリケーションを趣味で作っていて、ものづくりの喜びに関してはすでに体験済みだったという2点が、自分としては大きいのかなと思います。特に後者は研究室の同期が開発志望となる中で、自分が開発へ行かなかった大きな理由であると思います。カーナビや携帯やデジカメやノーパソを作るのと、お前のへっぽこアプリ開発じゃ、わけが違うというご意見もあると思いますが、それは置いといてくださいまし。でも、就職活動でIBMの開発の人に話を聞いた限りではあまり違いはないなという印象です(同じソフトウェアというのもあると思うけど)。
博士に行かなかったのは、自分は色々な人と出会って刺激を受けたいというのが強い欲求としてあったのが最も大きな理由です。id:shibacho:20040405 の日記にも書いたとおり、周りの同期がインテリジェンスの高い人達ばかりで、刺激を受けまくったことから就職という道を選んだのは自分にとって正解だと思いました。誤解しては困りますが、大学の研究室の人間が頭悪いやつらばかりという意味ではありませんよ。ただ、2年も3年も一緒にいるとどうしても新鮮味が薄れるので夜の生活もご無沙汰になるわけです。ってなんの話をしているんだ。
繰り返しになりますが、今の自分には色々な人と出会って刺激を受けるという体験が必要だと思ったことから、就職という道を選びました。そんなわけで、大学で研究を行うことと企業で研究を行うことは、同じ研究テーマであっても違うわけです。そこの所ご理解いただければ幸いだと思います。