研究の方針決定と家の購入

今日も今日とて、上司と論戦。上司は研究の方針決定の重要性をマイホームの購入に例えていた。研究の方針決定はそれだけ重要な意思決定なんだよということを言いたかったんだと思うが、悔しいことに自分がその理論を補強してしまったので、書きとめておく。
まず、研究の方針としてどういう方向で進むかを検討するために、学会の流行の論文をサーベイするなどの手段が考えられる。大体はここで、自分が筋の良いと思われる手法をチョイスして、研究を推し進めていくという形になると思うが、上司曰くそれでは不十分だという。現在、検討している項目以外にも有効な手立てがあるんじゃないか、という意味で検討が足りていないという。
研究の方針決定は家の購入と同じで、基本的に失敗は許されない。会社や大学の金でする研究だから、ある程度の失敗はOKだろうという意識で薦めるものの、自分がマイホームを買おうと思ったら、どの家にするかめちゃくちゃ検討するだろう。例えば、欲しい物件があったら、直接出向いてその物件を調べたり、その物件の周辺の住人にこの辺りの評判を聞いたりすることもあるだろうということだ。
実際に、不動産でもうけるような人を紹介した記事では、物件周辺の聞き込みが重要という意見が載っているのを見たことがある。ハイテクではなく極めてローテクなことが重要ってことなのかもしれないね。
ここから先は自分が補強した部分だが、学会での手法を網羅的にサーベイするというのは、家の購入で言えば、カタログや不動産屋のインターネットのホームページを見たことに相当するんじゃないか、ということだ。確かに、カタログ見ただけで家の購入を決定するというのはかなり危険な気がする。
じゃあ、家に直接出向いて調べたり、物件の周辺住人に聞き込みをすることは、研究の方針決定する過程ではどういうことに相当するのか?、、、って上司に聞きたかったんだけど、話の流れが「それは各人で考えて」的な方向に行ってしまった。今度、突っ込んで聞こうと思うけど、答えは自分で探すしかないかもしれないね。