beatmaniaとタオルと脳
今回のコラムはbeatmaniaでタオルを使うとスコアがアップするという話です(写真参照)。知っている人は知っているが、よくよく聞くとなぜスコアがアップするのか本当の所はよくわからない話です。これを脳科学の見地から明らかに出来ないか?ということです。
知っている人向けのとりあえずの参考リンク(http://park18.wakwak.com/~teso/yougo.htm#taoru)
このblogを見ている人ならばbeatmaniaを知っている人は多いと思いますが、簡単に解説すると上から落ちてくる四角いオブジェ(以下音符と呼びます)が下の線に付く時に、指定されたボタンを押すと音が出て、全てのオブジェをきちんとしたタイミングで押すと曲が完成するというゲームです。(オフィシャル説明:http://www.konami.co.jp/am/bm2dx/bm2dx11/how_play_contents.html WikiPedia:http://ja.wikipedia.org/wiki/Beatmania_IIDX などを参照のこと)
beatmaniaを「極める」のは以下の2つの段階があります。
- 譜面やリズムを覚えて曲をクリアする(曲終了時にレベルメータが80%以上)段階
- 音符をきちんとしたタイミング(JustGreatを出すタイミング)で押してスコアアップする段階
1.においては、曲を聴いて覚えることや、どの叩いているのは曲のどのパートであるかを意識することが重要です。大体の曲(LIGHT7やレベル6以下)はこれだけで十分だと思いますが、さらに難しい曲になると運指やイメージトレーニングも重要になってきます。しかし、テクニックがある程度あれば、最初に見た譜面でもクリアできるようになります(これを初見クリアと言う)
しかし、このコラムで問題とするのは2番目のスコアアップする段階です。
スコアアップのためには、JustGreatを出す非常に厳しいタイミングで正確にオブジェを押す必要があります。実際にはどのくらいの精度で押せばよいかわからないですが、ある特定のオブジェで出そうと思って集中しても出ないことのある非常に厳しいタイミングです。
自分のbeatmaniaの腕前はmoon_childとか雪月花(曲名)の7KEY(通常の難易度)はクリアできるが、多くの曲ではJustGreatが出なくてAAAという一番高いスコアランクが出なくて苦しんでいるうちの一人です。
このスコアアップのため、経験的にではありますが、画面の上の方をタオルで隠してプレイするとJustGreatが出やすいということが知られています(写真参照のこと)。正確な理由はわかっていませんが、画面の上の方の余計な情報が目に入ってこなくて、オブジェを叩くべき線に集中できるためJustGreatが出るのでは、と言われています*1。
これについては半信半疑だったのですが、今日五反田のゲーセンでタオルが備え付けてあったのでやってみました。そしたら、なんとDoLLって曲であっさりAAというランクを出してしまいました。今まで、フルコンボ*2できるくらいは練習していた曲ですが、まさかあっさりスコアが上がるとは…。まぁ、そこのゲーセンのメンテナンスが良くて、画面が見やすかったのも一因だったりとか、タオル使ってもそれほどスコアが上がらなかった曲もあるのですが、タオルを使ってスコアが下がった曲が無いというのは凄いことだと思います。
本当のトッププレイヤー(AAAというスコアランクを出しまくり)のプレイを見ると、タオルを使っている人が多いように思えます。当然使っていない人もいるのですが、タオルを使った時と使ってない時のスコアを集めると、統計的に有意な差が出るような気がします。
このタオルを使った時と使っていない時で脳に何の違いが起こっているのか知りたくなっちゃうわけですよ。
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自分は脳科学は素人ですが、自分が調べるとしたら、以下のような条件でデータを集めると思います。クリアラー、スコアラーの定義は、ここでの定義で一般的にクリアラーと言ったときに、説明のような人物を指すとは限りません。
- 被験者
beatmaniaの腕前で分類する
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- 段位認定モードの腕前(一つの指標になるかも)
以下は、被験者の典型例として期待するレベル分けである。
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- トッププレイヤー(インターネットランキングの上位100以内 または各県別の上位10以内にいる人)
- クリアラー(LEVEL 8+でもクリアは出来るがスコアでAAAランクを出すことがあまり出来ない)
- スコアラー(LIGHT7モードはそこそこクリアできる。AAAも特定の曲なら出すことが可能)
- 素人(まだやったことのない人)
- データ採取方法
以下の条件でbeatmaniaをプレイしてもらう
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- タオル
- 使う時
- 使わない時
- 曲
- Comment te dire adieu (個人的にAAAが出やすい)
- Daisuke(AAA出すのは難しい)
- その他の曲
- Randomモード (譜面がバラバラになる)
- つける時
- つけない時
- データ採取方法
- タオル
プレイしながら以下の方法で脳のデータを採取
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- 電極
- CT (出来るのか?)
- MRI (出来るのか?)
- 赤外線カメラによる眼球の動きの検出
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- 採取するデータ
- 脳の反応部位の違いの画像
- 視線の動きデータ
- 実際に出たスコア
- その時のHiSpeedオプションの速さ(被験者によって違うと思われる)
- タオルで隠した部分の譜面の長さ(被験者が自分のやりやすいように微調整する)
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こんな所でしょうか。個人的に、トッププレイヤーのプレイを見ると、同じようなプレイをしているのに、なんでこんなにJustGreatが出るのか不思議でなりません。絶対的な練習量が違うというのがあると思うのですが、どこに違いがあるのか明らかにしたいですね。
「ゲーム脳」みたいに、脳科学の見地からゲームを悪者にする議論もあるみたいだけど、結論あり気じゃなくて、こうやって現実に起こっている出来事を明らかにするのが研究じゃないですかね?
最後の段落の関連エントリ:ゲーム脳最終報告(http://blog.drecom.jp/scheisse/archive/91)