幸せなITパーソンになるためのいきいきする仕事とやる気の作り方 / 羽生賞洋 著

元々はやねうらおさんのエントリを見て知ったのだが、凄くいい本だ。

いきいきする仕事とやる気のつくり方―幸せなITパーソンになるための

いきいきする仕事とやる気のつくり方―幸せなITパーソンになるための

本のタイトルに「ITパーソン」と書いてはあるが、技術的な話は皆無である。まぁ、読者としてはプロジェクトチームを組んで、ソリューションを提供するような仕事、SEやプログラマを想定しているのかもしれない。しかし、本書はそのような人たちに限る話ではなく、一般的な仕事の人にも言えることではないかと思います。
この本は「イノベーションな仕事って」という序章の後に、「自分をイノベーションしよう」→「組織もイノベーションしよう」、という順番の章立てになっています。組織に対して不満が出やすいのは人間の性ですが、その前にまず自分を改革しようという所から始まっています。
よく言われることですが、自分が働きかけることが出来るのは自分だけであり、相手が変わるのを待つより、自分を変えた方が効果的であると言われます。まずは、自分を改革し、その後で他人に働きかけようということです。
この本で一つ収穫だったのが、「組織もイノベーションしよう」の中の4匹のサルのたとえです。ネット上にもサルにならないためにという文章が載っていました。「慣習だから」「決まりごと」だからといって、理不尽な仕事のステップを踏まされていることが多い、ということの一つの例え話でもあります。
まぁ、書いてあることは多くの自己啓発本と似てはいるのですが、この本は平易な言葉で書かれているのが大きな特徴です。凄く読みやすいです。
とあるblogで自己啓発本の類は、タイトル見るだけで中身がわかるから読む必要がない、って言っていた人がいましたけど、メッセージとしては単純でも詳しく中身がわかると納得度が違います。なんで、タイトルだけ見てわかった気にならない方が良いかと思います。
しかし、納得するだけではまだ不十分で、「知る」→「納得する」→「実行する」というステップを踏む必要があります。「実行する」ってのが超重要ですが、一番難しいのは言うまでもなく。。。
日常に行き詰まりを感じている人は読んでみてください。