組織を強くする技術の伝え方

組織を強くする技術の伝え方 (講談社現代新書)

組織を強くする技術の伝え方 (講談社現代新書)

私の仕事はプログラムを扱うことが多いのですが、ソースを見て「なんでここはこうなっているんだっけ?」と思うことも珍しくない。
人の異動がある時はそれなりに引き継ぎもするのですが、あまりうまく言った試しがない。結局、引き継ぎ担当になった人がバグ修正などの具体的なタスクを与えられた時に、なんとかしてソースを読み解いているというのが実状であり、こういう組織は多いのではないか、と思う。

本では、森ビルの回転ドア事故の例がよく出てくるが、技術が失われるという典型的な例でわかりやすいと思う。プログラムはソースが残っている分マシか、という気もちょっとするが、結局ソースがあってもどういう意図でそれらが書かれたかわからなくては意味がない。

最終的には「伝える」ではなく「伝わる」ようにするために、伝えられる人をいかにソノ気にさせるか、というところに集約していくのだが、モチベーションコントロールについてもやや考えさせられる本でした。