爆笑問題のニッポンの教養 生物が生物である理由 分子生物学 (爆笑問題のニッポンの教養 11) - レビュー

生物と無生物のあいだ」の副読本として読みたい本。生命とは何か、地球とは何か、宇宙とは何か、環境とは何か、といった根源的な問いにまで話が及んでおりとても楽しく読める。 実際某書店では、「生物を無生物のあいだ」の横にこの本があった。

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

福岡教授は分子レベルで見れば「お変わりありまくりの私」であるという。「自分探し」というが、DNAの「動的平衡」において、「自分」とはそもそも無いものであるというのが福岡教授の主張であるように受け取った。

昨日の自分と今日の自分と明日の自分は全部違う。だから、ブログやSNSに日記やレビューを書くという根拠付けになるのではないか、と思った。と同時に感銘を受けた。

最も感銘を受けたのはP.111の次の文章。


田中 先生は科学者ですけど、すごく文系的なっていうか。今までいろんな人に会いましたけど、すごく文とか、言葉とかがやっぱりすごい重要なんですね、先生の中ではね。
福岡 それは私の個人的な営みとして、科学のアウトプット分かりやすい言葉じゃないかなと思っていろいろ考えているからですよね。

自分も技術をわかりやすく伝えられる技術者でありたいものです。